放課後の体育倉庫に突然呼び出されて (みたら)

いざ、本番になったら――さ。
え、本当にココで――
2人っきりで――。

きゃあ!

汗と日向の匂いのする体育倉庫。
中には私たちの他には誰もいないのに――
まわりには放課後の生徒たちの行き交う気配がいっぱいで――

きゃあ!


もう、何だこれ!ポエムどころか官能小説だ!ごめん言い過ぎた。けどシチュエーションだけでもお腹一杯だというにここまで気持ちの入った表現されると何だかもう。もう!
周りから割と丸見えなあずま屋で着替えってのもなかなか・・・いや、待ち合わせただけで着替えは別?庭で密会しても気付かれないってやっぱ相当広いのかなとかはともかく、家族が生活してる日常空間の片隅で二人だけの秘密の時間、なんてあぁんもうあぁんもう。
そんな身悶えはさておき別々に帰ってきたのは家族にバレないようにという策だったみたいだけど、そもそも何でそのまま外に出るのか。ヒカルだって髪長いから十分目立つだろうし、家のそばで家族に会う可能性は考えなかったのか。っていうかヒカルの制服ちゃんと着られるんですか俺。かわいいんですか俺。

こんな風に――同い年としてオマエの制服を着れるのは、
私だけなんだからって。

同い年の二人、もしかしたら双子かもしれないという絶妙な関係も相まってか単純な交換遊び以上の意味を持つのかな。幼い頃に別たれた双子が互いの半身を求め合・・・ってのは考えすぎにしても、姉でも妹でもない、対等な関係だからこそお互いの気持ちを想像して楽しめるという。いやまぁトゥルー俺の方はそれどころじゃなかったみたいだけど。

私、やっぱりオトコに生まれたかったからかな。


それとも――

あら。オトコなんて馬鹿ばっかり、みたいな発言とかそれこそ中身の乙女っぷりからするにちょっと意外な言葉。それとも子供の頃はそう思ってたとかそんなレベルのハナシなのかな?そこら辺はまださすがに分からないけど、

ねぇ。


ホントに――ありがと。


オマエ、優しいな。

なんてストレートな言葉でガッツリ心掻き乱された直後に「もう少しだけ貸しておいて」なんて爆弾発言をさらりとブチかます天然策士っぷりにはもう為す術もないのでした。もう少し借りて何する気だなんてツッコむ余裕もないよ!


例によってフォロー無しであっさり次に行くかなと思ってたのでそれも驚いたけど、それ以上にここまできっちりフォローされちゃうと何だか色々困ってしまいます!感想書くどころかマトモに読むのさえ恥ずかしくなっちゃう!しかもテキストだけでも完璧過ぎると言うのに霧賀先生の絵まで付いちゃってどうしましょうどうしましょう。
前のポエムにしてもそうだけど、無防備すぎませんかヒカルさん。もうちょっと手心加えて頂きたいというか、純情なオトコノコ (自称) には刺激が強すぎて大変ですよ。女の子ばっかりの家で育ったせいかしら。それとも脳味噌が筋にk