だから、お願い。
あ――
驚いた、だろ？
なんかおセンチでさ――あ、あはははっ♥
やっぱし昨日のはちょっとした気の迷いだったようで一安心・・・って言うとヒカルに失礼だけど、さすがに昨日の日記はちょっとキャラ違いすぎて不安になりますよ。それより「おセンチ」なんて'80sな単語を口にしてきて違う意味でドキドキ。やっぱり海晴さんの以下自粛。
それにしても不安そうに「へ、変に思ったよな、やっぱり――。」って聞いてきたり、「あ、あはははっ♥」って照れ隠しに笑ってみたり、って彼女の表情や仕草まで想像出来てしまう辺りも可愛らしくて。
あ、あれはチガウから！
あんなのは本当の私なんかじゃなくって
ただ、魔が差したっていうか、
なんかふと心細くなっ――
……うぅん。
言い訳はしない――
慌てて弁解してるうちに、ふっと昨日の続きのように本心がぽろりと零れて。思わずこっちまで切ない気持ちに――と思いきや潔く認めちゃう。「さわやかで男前な性格」という普段のヒカルらしさがカッコよく、ただその「ヒカルらしさ」が彼女を苦しめてる・・・とまでは言わないけど気持ちを抑えつけてるんじゃないかなと感じられるのも事実であり、どうにも見てて切ない気持ちにさせられるのです。
少なくとも最初の日記を書いた時点では「ふと心細くなっ」てたのは確かだし、むしろあのポエムの方が今の彼女の本心に近いんだろうなぁ。何だかよく分からない不安を抱えていて、でも家族の誰に相談する事も出来ず、交換日記を書いていたら気持ちが溢れて止まらなくなって。あぁ、何て健気なんだヒカル。
そんなに無理しなくていいんだよ、なんて言ってあげたいのは山々だけど、「バーカ、間違いだって言ってるじゃないか。それより明日も早いんだからさっさと寝ろよ」なんてはぐらかされるんだろうなぁ。でも去り際に小さい声で「・・・ありがと」なんて呟くの。うん、もう寝ろ俺。
とりあえず今日はこれからサーキット行くんでおわり。トゥルー家族と一日中離れるのは辛いよぅ。なるべく早く帰って来るけど、日記は夜遅い方がいいなぁ。
