「日本自動車レース工業会」発足

モータースポーツ関連の新団体が発足した、というちょっと気になるニュース。名前聞いただけではどんな団体なのかちょっとよく分からなかったんだけど、自動車メーカーによる「自工会」みたいなもんで、要はマシンコンストラクターやエンジンチューナーなど日本のレース関係企業による業界団体。元々コンストラクターの集まりである「日本コンストラクター・ユニオン」と、エンジンビルダーやチューナーの「日本レーシングエンジン・ユニオン」って団体があったんだそうで、それをまとめる上部組織になるみたい。


会長は童夢の林みのる、副会長にトムスの大岩社長、理事に由良拓也や戸田レーシング、ケン・マツウラ、R&D、ウエストレーシング、監査役に東名パワード、とそうそうたる面子。
それこそモータースポーツ関連の企業なんて中小企業レベルばっかりだし、まぁこういう互助会的な存在はあった方がいいかもね、と思いきやかなり本気らしく、「日本レース界を輸入品に頼らない技術立国に。それによってモータースポーツのメジャー化を実現したい」なんて息巻いてます。確かに国内カテゴリーですらローラとかダラーラとか海外勢ばかりな現状はちょっと淋しい所だし、個々の技術力は決して低くない日本企業が協力し合えば海外勢にも太刀打ち出来るか?
既に次期FCJのマシンやミドルフォーミュラのコンセプトを提案してるんだそうで、ゆらたく屋のデザインに童夢の技術力、なんて確かに面白そう。あとはやっぱり価格面での競争力がどうかなってハナシだけど。


他にも「レース界における技術的見識の不足からくるレギュレーションや出来事に対し、独自にJMIAでの技術委員会を設置して意見」するとか、「国内レースメディアの健全化」とか、ちょっとやりすぎなんじゃないかってくらいの勢いが。確かにレギュレーションの解釈やメディア報道の微妙さはしょっちゅう感じるけど、あんまり小姑めいた事するのもなぁ。何だかみのるタンの愚痴大会になりそうで。そもそも会長がみのるタンだし、名誉会長の平井たくやはみのるタンの友人らしいし、ちょっとみのるタンの理想論で終わっちゃいそうな雰囲気も・・・利権だの何だののドロドロも多い世界だし、上手くいくのかという不安はなきにしもあらず。


まぁ競争力に乏しい日本のモータースポーツ業界が一致団結して頑張っていこう、という気概は評価できるし、注目していきたい存在なのは間違いないですね。