麗と兄と鉄道と

そんな超絶ハイテンションのまま、今夜はしいたけ栽培場さんにてWebラジオ2回目!凄いですねこの (局所的な) 盛り上がりは。うーん、ウチも何かしたいなぁ、でも絵は描けないしSSも書いたことないし・・・


仕方ないのでラジオ聞きながらこないだの鉄道ネタをちょっと麗さんに解説してもらおうかと思ったら、何だか全然違うモノになっちゃいました。

兄「麗おねーさんの、鉄道なぜなに質問箱、はっじまっるよーっ!」
麗「――何よそれ。って言うか姉じゃないわよ」
「いやぁ、雰囲気的にそれっぽいタイトルを付けなくちゃ、と思って昨夜一晩中寝ないで考えたんだけど・・・」
「はぁ――まぁいいわ。さっさと始めましょ」
「(スルー!?) え、えっと、最初のネタは『銀座線の80周年記念号』です」



「銀座線が日本最初の地下鉄だ、ってハナシは知ってる?」
「あー、何となく聞いたことがあるようなないような」
「はぁ――じゃあそこからね。そもそも銀座線のルーツは1927年の12月に開業した東京地下鉄道。最初は上野〜浅草間だけだったんだけど、その後新橋まで延長して、新橋〜渋谷間を結んでいた東京高速鉄道って会社と直通運転するようになって、それが帝都高速度交通営団――今の東京メトロに引き継がれて銀座線になったってワケ。
で、今年は最初の上野〜浅草間開通からちょうど80周年になるからそれを記念して、開業当時に走っていた車両のカラーを再現したラッピング車両を走らせたのね」

「すげぇ!年号まで!ところでラッピング車両って?」
「車体にフィルムを貼り付けた車両よ。最近増えてるんだけど、山手線とか地下鉄で車体の外側に色んな広告が貼ってあるの見たことない?」
「あぁ――そう言えば都電でときメモ3の広告電車が走っててビックリした記憶が・・・つまりシールをべたべた貼っ付けた電車って事?」
「シール―― (ずーん)」
「(ま、マズいっ、シール事件を思い出させてしまったっ!) え、えっと、でもこれ写真見ると、車体の色からして変わってる気がするんだけど・・・」
「だから車体の全面にフィルムを貼ってあるんでしょ」
「えー、そこまでするなら塗った方がいいんじゃないの?」
「ずっとその色で走るんならいいけどね。車体塗っちゃうと元に戻す時にまた塗り直さないといけないでしょ?フィルムならそのまま剥がすだけで元通りになるから。それにこの01系は普段は塗装してないアルミ地肌むき出しだから、塗装なんかしちゃうと後が大変なの」
「へー。って事は元に戻っちゃうの?」
「そうね、あくまで80周年記念のイベント車両みたいなものだし、今年中には元に戻るでしょうね。だから車両自体はいつもの銀座線と同じだけど、意外にレアなのよ。1編成しかないし、他の車両と混ざってフツーに走ってるから、乗ろうと思って乗れるモノでもないしね」
「はー、なるほど・・・それじゃ、乗れて良かったね」
「えぇ、本当に嬉しかった♥」



「次は『スーパーおおぞら』――あぁ、私のシール (ずーん)」
「(マズいっ、麗がまたシール事件をっ!) あ、えっと、もしアレなら飛ばして次の質問に――」
「いえ――いいわ。また春風お姉ちゃんに怒られるのもシャクだし――
えっと、スーパーおおぞらね。これはJR北海道ディーゼル特急で、札幌と釧路の間を最速3時間35分で結んでるの。停車駅は新札幌、南千歳、トマム新得、帯広、池田、白糠です。タバコの吸える車両は、1号車と、10号車です。その他は、禁煙車です。車内のご案内は――」

「(マズいっ、麗が車内放送の物真似を!) あ、あの、それで車両はどんなのなんでしょうか?」
キハ283系ね。'97年にデビューした振り子式の特急気動車よ」
「振り子式?公文式の仲間?」
「はぁ――カーブでは外側に遠心力が働くでしょ?だからスピードを出しすぎると外に振られて脱線しちゃうのね。それを抑えるために、線路自体にカントって言って内側への傾斜が付いてるんだけど――」
「あぁ、オーバルコースのバンクみたいなモンか」
「――何言ってるのかよく分からないけど・・・まぁいいわ。で、線路の傾きだけじゃなく、車体そのものも内側に傾けることで遠心力を抑え、より高速にカーブを通過できるようにしたのが振り子式車両なの」
「ん?そんな面倒な事しなくても、線路をもっと傾けちゃえばいいんじゃ?」
「バカねぇ――みんながみんな特急列車のスピードで走るワケじゃないでしょ?貨物列車はなかなかスピード上げられないし、もしかしたらダイヤの乱れやトラブルでカーブの途中で止まる事だってあるかもしれないし。遠心力が弱い低速であんまり傾きすぎちゃうと、今度は逆に倒れちゃうじゃない」
「あー、確かに・・・富士の30度バンクに立ったときはかなり怖かったもんなぁ」
「何のことか分からないけど――納得してるならいいわ。ちなみにエンジンはコマツ、製造は富士重工業ね」
コマツってショベルカーとか作ってるとこだよね。富士重・・・スバルって電車も作ってんの!?そんなん作ってる暇あったらWRCのインプ何とかしろよ!」
「――今、『そんなの』って言った?」
「あわわ、いえ、その――すいません口が過ぎました」
「まぁいいわ――ただ富士重工は'02年限りで鉄道車両の製造をやめてるの。今は新潟トランシスに事業譲渡してるわ」
「あ、そうなんだ・・・'02年って言うとバーンズとかペターがチャンピオンになった頃――って事はまさか今の不振は電車作るのやめたせいか!?」
「さすがにそれは関係ないとおもうけど――
ちなみに北海道には似たような車両でスーパー宗谷のキハ261系スーパー北斗のキハ281系なんてのもあるけど、私はスーパーおおぞらが一番好きね」

「んー、どれも青い顔にシルバーのボディ・・・同じに見えるんだけど――」
「何言ってるのよ!おおぞらは縦長のヘッドライトで精悍な顔、宗谷は横長の丸いヘッドライトで可愛らしい顔、北斗はヘッドライトが運転席の窓下にマウントされててシンプルな顔。それぞれ全然違う表情じゃない」
「なるほどー、そう言われてみればスーパーおおぞらが一番カッコいいような――」
「でしょ?」
「(あ、いい笑顔)」



「最後は『貫通扉』ね。これは本来の意味では『鉄道車両の車両間に構成される貫通路を仕切るため車両の妻面に設置される扉』、つまり車両と車両を繋ぐ所にあるドアの事よ」
「あぁ、あの幌の所の――」
「そうね、ただ趣味的には貫通扉って言うと、先頭車両の前面、顔の部分に付いてるドアを指す事が多いわ。前面に貫通扉が付いている先頭車を『貫通型』、付いてないのを『非貫通型』なんて言うわね」
「(・・・オ○ホ?) ところで何で突然貫通扉の話が出てきたの?」
「――は?気付かなかったの?さっきのJR北海道の特急、もう一度見てみなさいよ」
「んー・・・あ、ホントだ、確かに付いてるね貫通扉」
「そう言うこと。特急列車だと、流線型とかカッコいいデザインにするため非貫通型になることが多いんだけどね。JR北海道は混む時期とそれ以外の時期の差が大きいのか、フレキシブルに輸送力を増減できるように貫通型の車両が多いの。何より魅力的なのは、運転席が上の方にあるから貫通扉の所に自由に出入りできるようになってて、貫通扉の窓から前面展望が楽しめる所ね」
「へー、それは一度乗ってみたいもんだね」
「そうね。北海道は遠いから一人では行けないけど――あなたと一緒なら許してもらえる、かな――」
「んぁ?何か言った?」
「――っ、何でもないわよっ!」



「えー、と言うわけで、今週の鉄道なぜなに質問箱はここまで、まった来週ーっ!」
「だからそのタイトルは何よ」

むぅ・・・えらい長くなっちゃったよ。こういう時絵が描ければマンガにでもするんだけどなぁ。電車の絵しか描けないからなぁ俺。