現代ソナタ 日本発表

韓国・現代自動車の最新モデル「ソナタ」が日本導入。本国では去年の秋にデビュー、既に北米やドイツなどでもリリースされ好評を博している (かどうかは知らん) ミドルクラスセダンです。今回日本に導入されたのは、2.4リッター直4+マニュアルモード付4ATの1タイプ3グレードだけだけど、本国には2リッター+5MTとか3.3リッターV6なんてモデルも。この2.4リッターアルミエンジンはDC、三菱、現代の共同開発になる新型エンジンで、今年10月に出る三菱「アウトランダー」に載るのとほぼ同型ってコトになるそうです。
で、遂にというかやっとというか、CMキャラクターがペの人に。ベタでもアタマ悪くてもコンシューマにどれだけ印象づけられるかがカギなんだから、少なくとも日本法人の社長が新幹線に手を振るなんて意味不明なコマーシャルより全然正しい。TB辺りでヨン様仕様の限定車でも出せば、ちょっと無駄に金持ってて年甲斐もなく追っかけなんかやってるオバちゃん層に売れるかも知らんぜ。何たって冬ソナ見てフォード・エクスプローラー買った人間が70人は居る国だ。
デザインについては韓国車もレベルが上がってきたなという印象も受けるんだけど、ホンダかスバルかってな顔付きや、アコード (日本名インスパイア) そっくりと「あの」韓国人にさえ言われてるリアなど「どこかで見たような」との評は免れまい。先代ソナタ (日本未導入) の'90年代アメ車+ジャガー+MBみたいなユルいデザインに比べれば多分に日本人向けになったとは思うけど。んで結構垢抜けた外見はさておいて、気になるのは内装。妙に「濃ゆい」デザインはセダンというよりライトSUV風な雰囲気が不釣り合い。そこら辺のセンスが「韓流」ってヤツなんだろうか。質感もあんまし高くないらしいし、見栄っ張りと言われる国民性故かどうかは知らんけど、外見に比べて内装はもう一歩の出来。
4,800x1,830x1,475というボディサイズは、例えば北米で真っ向勝負のカムリ (4,815x1,795x1,490) や北米アコードことインスパイア (4,805x1,820x1,455) とほぼ同等。正直日本で乗るにはちょっと大きめな感。特に全幅1,830mmは何と現行セルシオと同じ数字であるからして。
価格帯は¥208.95〜267.75万。カムリ (¥237.3〜295.05万) とかティアナ2.3リッター (¥236.25〜267.225万)、アコード2.4リッター (¥237.3〜276.675万) に比べると¥20〜30万程度安め・・・に見えるんだけど、実は最安値の2.4GLは受注生産の廉価仕様。運転席パワーシートやテレスコ、ステアリングオーディオスイッチ、ESP *1 などが載る主力モデルの2.4GLSは¥236.25万だから、装備面で同等のカムリ 2.4G (¥237.3万) やアコード 24T (¥237.3万)、アテンザ 23EX (¥245.7万) と比べてアドバンテージ無し。他にもマークX 250G Fパッケージ (¥245.7万) とかティアナ 230JK M-Collection (¥252万)、ちょっとスポーティにレガシィ 2.0GT (¥241.5万)、あとはクラス落ちるけどプリウスのS (¥225.15万) 辺りを買う方が賢いカモ。
「外車であることのメリット」(主にブランド) が無い代わりに「外車を買うことのデメリット」(主にサポート面) は満点な韓国車を買う理由って何なんだろ、となるとやっぱり値段なんだけど国産との価格差はせいぜい数万円。現代は値引きも少ないらしいし、下取り価格も不安だし、となるとコレをわざわざ選ぶ必要性ってのは見当たらないんだよなぁ。あとは韓流ブームと、あつらえたような「ソナタ」の車名がどこまで追い風になるか、という所。因んで「ソナタ」の名は冬ソナとは全く関係なく、'88年デビューの初代から続く名前。初代はホンダとか三菱とかフォードとかポンティアックとかをごた混ぜにしたようなデザインでした。

*1:Electronic Stability Program: 挙動制御システム