シトロエンC4 日本発売

昨晩のCGTV見てて思ったのがね、C4のサルーンって実はカッコいいじゃん、て。
恥ずかしながらこのクルマ真面目に見たことなくって、んでパっと見でプリウス?くらいにしか思ってなかったんだけど、真横っから見たときの姿にびっくり。ホントに真ん丸なんだもん。こうなるとちょっとばかしキツ過ぎる目元が気になるんだけど、イマドキそれくらいの自己主張は必要って事かね。対するクーペはなだらかなルーフラインをバッサリ裁ち落として小窓を付ける、「サイバーCR-X」的なリアエンドでスポーティ感を演出。メルセデスがやると安っぽく見えちゃうところがシトロエンだと何故かしっくりくるんだよね(笑)長さも高さもあるハッチバックスタイル故、Bピラー以降がファミリアNEO的に重くなっちゃうのは残念だけど、その分後席と荷室の実用性はサルーンに引けを取らない (らしい)。
写真だと結構大きく見えるカタチだけど、外形寸法は4,260x1,775x1,480mm (サルーン) とCセグ標準。メガーヌ (4,215x1,775x1,460) や307 (4,210x1,760x1,530) 、ゴルフ (4,205x1,760x1,485) 、国産ならアクセラ15F (4,405x1,745x1,465) 辺りと同等。ちなみにクサラ (4,190x1,710x1,405) より大きく、エグザンティア (4,525x1,755x1,400) よりは短い。
一見平凡なインテリアも、実はかなり個性的。センターメーターはなんと透過型液晶パネル。電卓ならわかるけどクルマのメーターにするとは。CGTV見てた限りじゃ視認性は良さそうでした。タコ (これも液晶) とウィンカーなどのインジケーターはハンドル奥に配置。んでセンターパネルには時刻や気温、燃費や平均速度などを表示する「マルチファンクションディスプレイ」なる画面があって、もちろんエアコンにも液晶は付いてるから、コクピットには都合4つの液晶画面。しかも全部がオレンジ照明で統一されてるから、未来的というかシトロエン的というか、な独特の空間。
ステアリングはセンターパッドが固定された「センターフィックスステアリング」。これは単に奇をてらったワケじゃなく、エアバッグが常に同じ向きで展開できるから形状を最適化できるんだとか。慣性質量も軽くなるし。もう一つ特徴的な安全装備が「ディレクショナル・ヘッドライト」 (2リッターモデルに標準)。トヨタ言うところのインテリジェントAFS *1、日産だとアクティブAFS。日本では'02年にやっと認可された、ステアリングの舵角に合わせてヘッドライトが左右に動くシステム。ハリアーやシーマにもあるからシトロエンだけの特徴、じゃないんだけど、実はシトロエンってば40年以上前のDSやSMで既に搭載してたんです*2。もちろん今の車速や舵角をセンシングしてクルマの進む方向を計算して、なんてシステムと違って当時のはステアリングに直接連動した原始的な機械だったんだけど。
ちょっと面白いOPが「パルファムエアフレッシュナー」。車内の香りをコントロールする装備は、日本でもスバルのR2 (アロマティック・ブレイク) とかムーヴ・ラテ (アロマヒーリング) とかあるけど、こっちはアロマオイルじゃなくて香水なんですって。流石はおフランスざんす。因んでRobertetって所のらしいんですがオタなんでブランドとか分かりませんゴメンなさい。
輸入車らしくシンプルなラインナップは、サルーンとクーペの2タイプにそれぞれ2.0リッターと1.6リッターエンジンの組み合わせで計4種類。基本はマニュアルモード付4ATで、2.0のクーペのみ5MT。1.6サルーンは税込239万5千円。メガーヌの1.6と307 Styleが231万、ゴルフのEが240万という値段を見れば妥当な値付けか。2.0リッターのサルーンだと299万。メガーヌ2.0と307のSXが同じ¥2,656,500、ゴルフGLiが¥2,782,500だからちょっと高め。それにしてもメガーヌと307の価格設定は凄いな。クーペは1.6がサルーンよりお安い237万5千円。クーペ、というより3ドアハッチとしてのポジションか。2.0は逆に319万と高くなる。もちろんリアスポやマフラー、アルミシフトノブなどサルーンより色々付いてきます。クルコンとスピードリミッター、カーテンエアバッグ、イモビは全グレード標準装備。
乗り心地はフラットでシトロエンらしいアジ (田辺)、とか助手席に乗ってる限りゴルフより高級 (松任谷) との評。スポーティな2リッタークーペも基本的にはサルーンとほぼ同じ柔らかさ。MTのストロークもフランス車的に長い、と。シートは松任谷さん曰く2ドアのがいいらしい。「今のベストかも」とまで言ってました。2ドアの後方視界も結構良さそう。というのも小窓の高さが結構あるから。横桟が入るから慣れるまでは違和感あるだろうけど、プリウスよりはいいかも。小窓にちゃんとワイパーが付いてるのも嬉しいところ。
とにかく「ヘンタイ」シトロエンのキャラが復活、って感じのクルマ。中も外もトンがったデザインで、'90sシトロエンの地味さ加減に失望してたオールドシトロエンフリークには結構たまらないクルマなんじゃないでしょうか。個人的には買うならサルーン。あの大福みたいなルーフラインに惚れた(* ´Д`)

*1:Adaptive Front-lighting System:可変配光型前照灯

*2:世界初、は1948年の米タッカー・トーピード