702NKII ファーストインプレッション (2)

802SH→702NKIIは格下げか否か。

とは言えもちろんノキアに懸念がなかったわけではないのです。
まずはやっぱり液晶。ポータブルデバイスの小さくて精細な液晶が大好きな液晶フェチとしては今更QVGA未満の携帯になんて戻れるかっ!という思いもあり、ただ今まで液晶スペックだけで携帯を選んできて (SH05とかT08とか) 今回802SHという失敗を犯してしまったわけで、いくら液晶が良くっても使い勝手が悪いと台無しだよね、と言うか使ってるウチに慣れちゃう液晶の画質より、使ってくうちにどんどんストレス溜まり兼ねない使い勝手こそ重視すべきポイントなんだという事にようやく気付いたのでした。やっぱり見た目より中身だよね。みたいな。
あとはユーザー数に比例して少ない公式コンテンツとか、3G共通UIだって根本的に駄目なUIにちょっと手ぇ加えたところで駄目なのに変わりない、ってのは802Nやら903Tやらでよーく分かったし、その点各種S60アプリやテーマで何とか出来る (かもしれない) ノキアの方がマシなんじゃないかな、とか、まぁどうせダメならダメで、遊べる要素が多い方がまだ面白いかなぁ、なんて消極的な理由もありけり。
ただ702NKではバッテリー周りだかのトラブルを見たような記憶があったし、エラーとかフリーズとかもあるらしいし (参照: 覚書 - 702NK 障害情報)、外部メモリが日本じゃどマイナーなRS-MMC (のしかもDV対応なヤツ) なのも好材料じゃないし、まぁアダプタ噛ませばSDカードとしても使えるし、無印の頃よりは確実に入手しやすくなってるからいいんだけど。

携帯電話としての使い勝手

メーラーは特に問題なし。もちろん送信に失敗したら自動で再送信もやってくれます。「受信メール」と「マイフォルダ」が違うのとかはボーダフォン3G共通なんでボーダフォンに文句言ったって下さい。


ブラウザは一応フルブラウザ、なので普通の携帯電話とはかなり違う使い勝手。例えば「戻る」ボタンで戻る場合でも一々ネットワークにアクセスする (つまりパケット代がかかる) のはボーダフォン公式にも書かれてるけど、それ以外にも「ショートカットキー」 (ドコモ言うところの「ダイレクトキー機能」) が使えないのは携帯サイトだとちょい不便。
(追記:と思ってたら数字キー長押しで使えるみたい)
フルブラウザの割に「ページを表示できません」が多い気がしてたんだけど、これはブラウザではなくネットワークの問題。「VFJP Web」でアクセスするとダメなんだとか。アンテナ立っててもネットワーク接続に失敗したり、ブックマーク登録時に時々titleの取得がうまくいかなかったりとかはご愛敬。
個人的に気になるのがインターフェイスのデザインで、コンボボックスが何故かラジオボタン風に表示されるのと、ボタンやフォームのフォーカスが分かりにくいなと。
702NKの「黒背景のサイトでは文字が正常に表示されない」バグは解消。ただブラウザ自体のエラーか何だか、2〜3日使ってると正常に起動終了できなくなって、そうすると本体再起動しかなくなっちゃうんだけど、まぁそこら辺もご愛敬。パソコンっぽくていいじゃないですか。使ってると突然強制再起動したりする辺りも。

物足りないハードウェア

やっぱりフルブラウザとかエミュレーターとかやってると気になるのが液晶。液晶だけで802SH選んで失敗してるからあんまり言いたかないんだけど、でもやっぱし気になる。この辺難しいところでM1000W-ZERO3じゃ大袈裟すぎるし、というのもあり。ただ最近標準になりつつあるQVGAだったらそんなに不満もないと思うんだよね。携帯電話向けのコンテンツがQVGA前提みたいになってるから。それこそVライブのメインメニューですらQVGAサイズなんだもん。そうそう、「最新ニュース」が画像なのは微妙だと思うのですがどうでしょうか>ボーダフォン


もう一つ物足りないのが内蔵メモリ。702NKから減ってるというのは発売前から指摘されてたんだけど、それにしても例えばブラウザとメーラーを同時に起動するとどっちかが落ちちゃうのはちょっと苦しいかな。ま、フツーの携帯電話感覚で使う分にはそんな無茶はしないし、そもそもフツーの携帯は同時に複数のタスクを扱えないのであるからしてそれと比べればまぁ便利だったりするんだけど。
あと気になるのは電話帳や通信履歴。立ち上げると勝手に常駐し出すので、再起動するかTaskSpyでこまめに切るかしないとすぐメモリが足りなくなっちゃう。そもそも電話帳なんかは常駐前と後で起動の時間に (体感で) 大差なくって、常駐の効果が感じられないのですが。


カメラについてはもちろん物足りないんだけど、元々携帯カメラは使わない人なので特に問題はナシ。702NKに比べてカメラカバーとフラッシュが付いたのはよろし。


そんなNKIIで一番魅力を感じたのはバッテリー。フル充電で適度に通話やらメールやら、くらいの使い方なら余裕で2〜3日は持つんだから素晴らしい。昔はこん位当たり前だったけどなぁ。

デザイン

ノキアと言えば国産の「白物家電」的デザインとは一線を画す、デザイナーとかスタイリストだとか横文字職業な人たちにウケるデザイン、という辺りがまた個人的な敬遠要素だったりしたんだけど、6680はビジネスユース向けって事もあって大人しめながら嫌みのないデザイン。いやね、ほら、オサレな人ならデザインコンシャスな端末は似合いますよそりゃ。でも自分は・・・うぅっ。


液晶では残念感あった702NKだけど、持ちやすさでは上だったかな?完全にストレートなNKIIはちょっとだけ下半身のバランスが悪い感じ。独特なデザインのキーは立体的な形状のおかげで思ったより押しやすく、慣れれば全く違和感感じません。ただ、4方向 + 決定を割り当てられた十字キーの上方向だけは、他の3方向に比べてストロークが短い事もあってか決定との押し違いが起きやすく、ちょっと気になる所。あと品質の個体差が大きいのか、ウチのは一番下の*0#キーに引っ掛かりがあります。でもいいの、ノキアだから。

付属品

付属品は充電器、説明書、MMCカード、イヤホンマイク、USBケーブル、CD-ROM。
充電器はスタンド無しのシンプルタイプ。ACアダプタが国産品に比べてコンパクトなのは魅力。スタンドが無いのが普段使いには残念だけど、逆に旅行の時なんかにはコンパクトなアダプタが嬉しい。そもそもバッテリーの持ちが非常にイイので充電をあまり気にする必要がないのですが。
嬉しいのは付いてくるメモリーカードが64MBもあること。動画やらmp3やらで活用したい向きにはまぁそりゃ足りないけど、フツーにアプリやら何やら入れて使う分には全く不満ないレベル。ただでさえエントリーモデルのV7系はカード自体付いてこない事が多いのに (もちろんMMCカードの入手性の低さや端末の性格の違いがあるとは言え) ご立派。