トヨタ RAV4 CONCEPT

トヨタ RAV4 CONCEPT

11月14日、ウイングロードと同じ日にデビューする新型RAV4もモーターショーでお披露目されます。既に先月のフランクフルトで発表されてるので今更どうって事もなく、ただ今回は右ハンドルになって正真正銘の日本仕様ですよと。もちろん市販型ではサイドアンダーミラーが付いたり20インチのアルミホイールが小さくなったりフロントのエンブレムがネッツマークになったりはするんだけど。
あと欧州仕様から大きく変わるのがパワートレーン。エンジンが2.0ガソリン&2.2ディーゼルから2.4ガソリン一本に、4ATと5MT、6MTだったトランスミッションCVTになって、「スポーツシーケンシャルシフトマチック」ことマニュアルモードもあるみたい。フランクフルトでは「Integrated Active Drive System」と銘打たれてた駆動制御システムは「S-VSC + アクティブコントロール4WD統合制御」というそのままな名前に。VSC*1やABSと電動パワステを協調制御する「S-VSC*2」と、前後の駆動力配分を最適化する「アクティブコントロール4WD」の両方を集中制御するという名前通りな内容で、ブレーキ、駆動力、更にステアリングアシストまでを総合的にコントロールする事で高い安全性と走行性能を実現するとか。
やっぱしRAV4も時代の流れに乗ってサイズ拡大、4,335x1,855x1,720mmという立派なサイズは先代WIDE SPORT (4WDでオーバーフェンダーとルーフレール付き) 比180x70x15mm大きく、ホイールベースも+70mmの2,560mmに。何とハリアー (4,735x1,845x1,680) よりも幅があるってんだから驚き。ボディ拡大と併せて新開発のプラットフォームは低床化され、ワンタッチで折り畳めるリアシートや、シート自体の薄型化などで室内効率とユーティリティ制を追求。ボディは3ドアが廃止されて5ドアオンリーだけど、1〜2年後に3列シート7人乗りのロングボディが追加されるというウワサも。ちなみに北米市場では最初っからロングボディが投入されるハズ。
「Modern & Rugged *3」がテーマというデザインは、正直あんまり変わり映えしないかなというのが第一印象。よく見りゃ現行とは大きく違うんだけど、ハイラックスっぽい顔付きとかムラーノっぽいサイドとかとにかく既視感の塊。現行より無駄な線減らしてシンプルにカタチで表現してきたのは評価できるんだけど、それにしても魅力的に見えないのは「ヨンク」っぽい古典的なマッシブさのせいか。ルーフラインやサイドウィンドウのグラフィックはスポーティで軽快感あるのに前後が妙にボリュームあって、正直中途半端。後付けっぽいオーバーフェンダーはコンセプトカーのドレスアップかと思ったらそのままで出るらしい、ってハナシも。よく分かんないけど、現行と同じように上級グレードにだけ付くのかも?
内装は現行に近い配置ながら大幅にイメージが変化。丸いモチーフがちょっと煩雑な印象もあるけど、立体的な造形はSUVらしいスポーティさと質感の高さを感じさせる。自発光式メーターや左右独立のオートエアコンといった豪華装備も。
明らかに北米を向いた感のある次期RAV4だけど、確かに国内SUV市場は低迷気味だし当然なのかな。初代のコンパクトでスポーティなキャラが消えたのは残念だけど、まぁアメリカの皆さん買ってやって下さい。

*1:Vehicle Stability Control: 車両安定性制御システム

*2:Steering-assisted Vehicle Stability Control: ステアリング協調車両安定性制御システム

*3:rugged=荒削り、を転じて「力強さ」「安定感」