トヨタ ESTIMA HYBRID CONCEPT

天下の大トヨタ、やっぱりブースの規模は今回の出展者中最大なんだとか。トヨタとしての出展は、コンセプトカー「Fine-X」、「ESTIMA HYBRID CONCEPT」、「i-swing」、「FSC」、「bB CONCEPT」、「RAV4 CONCEPT」の6台、それにTF105や登場したばかりのラクティスなど計23種類という内容。
で、まずは来年1月登場になる新型エスティマのプレビュー「エスティマ・ハイブリッド・コンセプト」。そういや現行も'99年の東モでハイブリッド・コンセプト見せて、次の年の1月にデビューしたんですよー。だからどうしたと言われると困る。
基幹となるハイブリッドシステムは、現行のTHS-C*1から、現行プリウスハリアーハイブリッドと同じ「THS II*2」にパワーアップ。2.4リッター直4に前後輪それぞれモーターを付ける基本は変わらないものの、現行の13kW (前輪用モーター) + 18kW (後輪用モーター) から、ハリアーハイブリッド並の100kW + 50kW以上に、またエンジン自体も改良されて131ps→136ps以上になり、物足りなさは解消されるか。排気熱をヒーターやエンジン暖気に使う「排気熱回収システム」も採用し、燃費は10・15モードで18.0km/l以上。
他にもマジェスタで採用された車両統合制御システム「VDIM*3」をはじめ、プリクラッシュセーフティシステム、レーンキーピングアシスト、レーダークルーズコントロールなど最新の安全装備を搭載。というのがこのコンセプトカーの大まかな特徴。
で、新型エスティマはどうなるかと言えば、見ての通りキープコンセプトのFFミニバン。仮にもコンセプトカーなのでちょっとばかし派手だけど、市販型も基本的にはこのまま。具体的には派手なメッキのホイールとか逆台形に張り出した前後バンパーは大人しくなりそう。現行もBピラー以降をブラックアウトしてワンモーションフォルムを強調してるけど、新型はなんとAピラーも含め全てブラックアウト、ルーフが浮いてるように見える「フローティングルーフデザイン」に。あとコンセプトカーにも採用されてるけど、フロントウィンドウから連続した大きなサンルーフも設定されるらしい。現行の特徴だったサイドの派手なキャラクターラインは消え、代わりに真っ直ぐ前後を結ぶ線が2本。現行よりはかなりマシだけど、バンパーに繋がる下の線の消し方がちょっと微妙。リアはハリアーに近い意匠のコンビランプ。
インパネはエクステリアと共通の「卵形」イメージだった現行と違って、水平基調のスッキリしたデザインに。エスティマらしい個性には欠けるものの、視認性や使い勝手、質感は高そう。センターメーターは「宇宙空間をイメージしたフローティングメーター」。センターパネルがファックスみたい。気になるのは一昔前の1Boxみたいに大きなセンターコンソール。実は現行では3列目シート下に収まっていたバッテリーを、小型化してコンソール内に収めたんだそう。これでウォークスルーは出来なくなる代わりにリアの収納は向上。3列目を前後スライド&タンブルから6:4分割の床下電動格納に変更し、3列目を格納して2列目を最後端までスライドさせる「スーパーリラックスモード」も。2列目にはオットマンも内蔵するなど、現行に比べより2列目重視に。
4,820x1,800x1,760mmのサイズは現行ハイブリッド (4,795x1,790x1,780) とほぼ変わらず。前後バンパーのデザインが改められる市販型ではもうちょい全長短くなるから、より現行に近くなるか。ホイールベースだけは大きく伸びて2,950mm (+50mm)。
現行も'03年以降の後期型は結構いいクルマだったので、新型にはそこそこ期待。

*1:TOYOTA Hybrid System-CVT

*2:TOYOTA Hybrid System II

*3:Vehicle Dynamics Integrated Management