HOP!STEP WGN 新型ステップワゴン

新型ステップワゴン

ホンダデザインも遂にここまでっ。
妙にデカいフロントグリルとつり上がったライト。エルグランド、アルファード以上の「押し出し」を狙ったのかと思えば、シンプルな面構成と工夫のないグリル周りのせいで茫洋とした顔付きに。逆台形グリルの上端に太いメッキのラインを通すのは最近のホンダミニバンのアイデンティティだけど、大きめのエンブレムとともにグリルのスケール感を失わせる。横は横で、ほぼ平板なドアに大きくゴツいメッキのドアハンドルがアンバランス。車高高く幅狭い1Boxスタイルを誤魔化してスポーティな雰囲気を出すために大胆に入れられたキャラクターラインも、微妙に位置が低くてアンバランス。特にリアから見ると、キャラクターラインからつながるテールランプの位置が中途半端。もう雑誌で散々見てるはずなんだけど、まだまだ慣れない。慣れたくない(笑
外見に比べると、中身は至極真っ当な進化。ボディサイズは4,630x1,695x1,770mm。フロア高を先代比-60mmにして乗降性を、重心を40mm低くすることでドライバビリティを向上。室内空間を先代と同等に保ちながら、全長-45mm、全高-75mmと外形寸法を落として取り回しにも配慮。ホイールベース延長やワイドタイヤの採用にも関わらず、最小回転半径も先代と同じ5.3mに抑えた。ちなみに31日デビューの新型セレナは5.5mだよと。
インテリアデザインも最近のホンダ風。横方向への広がりを意識したデザインは開放感高くミニバン向き。なんだけど、操作系も横方向に広がりすぎてリーチがちょっと遠かったりするのが難。独特の「デジタルワイドメーター」は情報を集中表示できるらしいけど、ボタンと液晶の位置が大きく違うエアコンの操作は結構面倒かも。このメーターのおかげでテレスコが標準装備になったのは嬉しいポイント。シートは今までのステップワゴンと違ってサイズも厚みもちゃんとしたモノ。シートアレンジだって何でもござれ、低床フラットフロアで積載性も積載量も十二分。はね上げ可能な3列目は、何と窓の凹みに背もたれ部分がきっちり収まっちゃう。
グレードは再量販グレードの「G」、廉価グレードの「B」、2.4リッター搭載の上級グレード「24Z」。の3種類が基本で、Gには装備の有無でL、S、LSと3つのパッケージをご用意。税込207万9千円のGでも必要な装備はオーディオ以外揃ってる。プラス¥94,500のLパッケージになるとパワースライドドア、セキュリティアラーム、運転席ハイトアジャスター、撥水ガラス、ヒーテッドドアミラーなどなど結構豪華。プラス¥199,500のSパッケージの方はHIDやフロントフォグ、エアロパーツにメッキパーツ、ドアミラーウインカーと見た目装備満載。LSパッケージは全部乗せでプラス¥283,500、と。一番高い24Zは唯一の2.4リッターエンジン+CVT。エアロやらセキュリティアラームやらLSパッケージの装備もほぼ付いて、更に本革ステアリングと16インチアルミ。ここまできたらパワースライドドアも付けときゃいいような気もするけど。運転席リアアンダーミラーが標準装備じゃないのは初代からの悪しき伝統。とは言えノア・ボクにも付いてないしセレナも次のは付かないみたいだけど、みんな後ろってどうやって見てんのかな。
オプションのトップライトルーフはあくまで採光目的で、白い曇りガラスなんだそう。面白い発想ではあるけど、せっかくならやっぱり外見えた方がいいのに・・・と思うのは貧乏性か。そして同じくオプションのフローリングフロアは確かに面白いんだけど、汚れが気になりそう。・・・とか思うのも貧乏性?掃除自体はカーペットと違って雑巾で拭けるから楽だし、こまめに掃除する人にゃイイんだろうけど。そもそもフローリングの上でクルマ運転するのって微妙だよなと思ったら、運転席だけはカーペット敷きなんだってさ。
月販目標8000台を維持できるかは、このデザインがどう受け取られるかが決め手になりそう。初代のようなクリーンなイメージは何処へやら、現行オデッセイと同様の「エグい」顔付きは、ステップワゴンのスパーダやらヴォクシーやらセレナのハイウェイスターやら買う層にアピールできるかも。俺は嫌い・・・なんだけど、運転するとしたら初代よりこっちのがイイのは確実だろーね。見た目を取るか中身を取るか?