ヨーロッパGP雑感

予選方式の変更とB・A・Rホンダの復活、という注目の1戦。とりあえず地上波は「日曜予選ダイジェスト」が無くなっただけでも良かったです。キミ、ニックが来て、あとはアロンソ、ウェバー、モン吉トゥルーリくらいな順になると思ったんだけど・・・
まずはスタート直前にフィジコがトラブル。再度フォーメーションラップに入り、フィジコはピットスタートに。今度こそのスタートではライコネンがいい立ち上がりを見せトップに躍り出るも、逆に相変わらずスタートが上手くいかないウィリアムズ勢、慌てたウェーバーが1コーナーでモン吉に衝突、シュー弟など巻き込む多重クラッシュに。これでウェーバーはリタイア、琢磨もピットインを余儀なくされる。しばらくはライコネンハイドフェルドを頭に中位陣が抜きつ抜かれつのレースを続けるも、後半徐々に各マシンがコースオフする光景が見られるように。シュー弟は単独スピンでリタイア、アロンソも大きくコースを外し、ライコネンはフラットスポット作って右フロントが大きく振動し始める。残り6周で2位のアロンソとは約4.5秒差。タイヤは気になるし後ろからはアロンソがペース上げて猛追、というかなりキツい状況。どうするどうなると思ったら、何とファイナルラップに入った直後、1コーナーのブレーキングでサスが振動に耐えきれず壊れフロントタイヤが宙を舞う!とこうして書いてみるとドキドキ展開だけど、いつ壊れるかにドキドキさせられても(笑)しっかしバトンとはかなりギリギリだったのな。怖い怖い。
んで結局アロンソがトップ。あんまし目立たなかったけど、モナコの失敗をバネに堅実な戦略と堅実な走りで得た勝利。こうなるとルノーアロンソは強いね。そしてフィジコは・・・フィジコはぁ・・・2位はニック、3位にはバリチェロ、4位にはペヤング先生と。初優勝は逃したものの、ニックは前戦に続いての2位表彰台。バリチェロもチーム内で色々大変みたいだけど、今までの鬱憤を晴らすかのような走りでキッチリ結果出してきました。先生は何と一時トップを走るほどの好走。ピットレーンでのスピード違反が惜しまれるけど、何にしてもレッドブルでこの活躍っぷりは流石。あとライコネンほど目立たなかったものの、マッサもタイヤに泣かされました。6位で頑張ってたところ左フロントのトレッドが剥がれてウィングを破損、ピットインでポイント圏外へ転落。ホンダ勢は何たって完走できて良かったね。次の予選のためのレース、みたいになっちゃうのは残念だけど、でも一応次に繋がったんだから結果オーライか。ミナルディ2台揃っての初完走おめ。ジョーダンvsミナルディが最近ちょっと気になる(笑
トータルポイントはアロンソ59 (+10)、ライコネン27 (+0) ということで、アロンソの優勝もかなり近付いてきたわけですが。マシンだけならマクラーレンのが完成度高いだろうけど、現時点でアロンソとの差は大きい。キミとニックにはしっかり食らいついてって欲しいなぁ。
今年の新レギュレーションについてはそろそろ実際の問題が出てきて、んで色んな人が色んな事言ってたりFIAも予選変えちゃったりしてるワケなんだけど、果たしてモズレー会長サマは「ライコネンのアクシデントはタイヤ規則が生み出したものではない」とバッサリ。タイヤ交換の是非はさておいても、パンクか「明らかに問題がある場合」しか交換できないなんて「危ない状況に追い込まざるを得ない」規則はマズいよね。「危ないから無理すんな」って言われて「はいわかりました」って世界じゃあるまいし。今回たまたま広いニュルの1コーナーだったからよかったようなものの、「安全性」を掲げるFIAにとって大きな課題になりそう。
波乱に満ちたドラマティックな展開、と言えばカッコいいけど、消化不良気味な結末は残念。モナコに続いてタイヤに大きく左右されたレースとなりました。次は来週末のカナダGP。らぶれたーふろーむかなーだー。